大瀬戸町のブランド魚「せと一先」 餌を使わない一本釣りのイサキ


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近年、各産地では“ブランド魚”の生産が盛んですが、成功例といえばそう多くは聞かれません。しかしそんな中、魚ポチで大人気、リピートが絶えないブランド魚がいます。今回ご紹介する魚、長崎県西海市大瀬戸町のイサキです。ブランド名は「せと一先(セトイッサキ)」。長崎の方言ではイサキを”イッサキ”と呼び、”一先”とよく字当てすることから名付けられています。

イサキは、梅雨の時期に産卵を迎え脂がのりおいしくなります。この時期は「梅雨イサキ」と呼ばれ、塩焼きにして味わう皮から滴る脂は格別。 大瀬戸のイサキは、この脂のノリに加え、透き通るような白い身質にハリのある魚体が特徴的です。さらに驚くのが、多くのイサキは刺身でいけるのは水揚げから2~3日までですが、大瀬戸のイサキの場合は、一週間後でもおいしく食べられる鮮度の良さ。高鮮度で身質充実、旨い脂。お客様が口を揃えて美味いと絶讃する大瀬戸のイサキは、どのようにして魅了するおいしさを生み出したのでしょうか。

水揚げ一週間後でも鮮度抜群、生でもおいしい理由

おいしさの理由は、餌を使わない漁法と素早く丁寧な締め方にあります。大瀬戸のイサキの漁は、夜焚き漁の一本釣り。夜焚き漁とは、夜、集魚灯(水中ライト)に集まってきた魚をとる漁法です。まずイワシやアジなど小魚を光で誘い集め、小魚を狙ってやってくるイサキを漁師が釣り上げる。一本釣りなので針と糸だけ用いての勝負です。こだわりは、”餌を使わない、疑似餌の一本釣り”だということ。お腹に餌を残しません。さらに、釣り上げ前に食べたものも残留しないように、漁協の生け簀で一晩寝かせ、お腹のなかを完全に空っぽな状態に。内臓に排泄物が残らないため高鮮度のまま日持ちするというわけです。

ここからは漁師から漁協へバトンタッチ。きれいな内臓のイサキを締めて出荷するのは、漁協職員たちの仕事です。イサキは特によく暴れる魚なので、締めるときに傷ついたりや身割れしないように、まずは冷水に泳がせて落ち着かせるのです。衛生面にも配慮し殺菌海水をふんだんに使用。そして沈静したイサキを締めて血抜き、神経をぬきます。そっと丁寧に且つ素早く、漁協職員たちの手際は見事です。このストレスを与えない締め方が、味の良さにもつながってきています。

大瀬戸のイサキ「せと一先」は、漁法や締め方へのこだわり、そしてほかにはない価値をつくろうと、同じ志をもつ漁師と漁協の良きチームワークによって生まれたブランド魚です。魚ポチはその価値を知っていただきたく、いま食べてほしい魚として、自信をもっておすすめします。

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