東京の南の島々、伊豆諸島・小笠原諸島から美味しいお魚が集合。2月6日(水)〜2月19日(火)の掲載期間限定特集です。この機会に、ぜひ東京諸島の魚をお試しください!
東京諸島のひとつ、三宅島
大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島、父島、母島。東京の南方に広がる伊豆諸島と小笠原諸島を総称して東京諸島と呼びます。
写真は、都心部から南へ約180㎞の位置にある、山手線の内側とほぼ同じ面積の三宅島。富士火山帯に含まれる活火山を擁し、2000年の雄山噴火も記憶に新しいのではないでしょうか。約20年周期で噴火を繰り返す島内では、いたる所で雄大な火山島の景色を観ることができます。
三宅島のキンメダイ漁
まだ夜も明けない早朝5時、船着場に漁師たちが集まってきます。この日は海が荒れていて漁には出られません。そんな日でも港に集まり、とりあえず焚き火を囲み、雑談し、船や道具の手入れをする。三宅島の漁師の日常です。三宅島周辺の海域では時化(しけ)が多く、漁に出られるのは年間のうち3分の1程度。水揚げは8割がキンメダイだそう。和洋問わず幅広く使える人気の魚種です。三宅島の漁業について伺うと、徐々に減少していく資源や、後継者不足への不安がありました。昔は多様な魚種を獲る漁師もいたものの、今では人気や知名度のない魚種は値がつきにくいため、キンメダイへの依存度が高まっていること。キンメダイ資源は以前に比べ2分の1くらいまで減ったこと。そこで海と資源を守るために、東京、神奈川、千葉、静岡の1都3県では漁業規制を定めました。資源管理の様々な取り組みが行われています。
島の料理
三宅島を代表する魚はキンメダイ。お刺身やお寿司で食べるのはもちろん、島特産の明日葉やレモン、島唐辛子と組み合わせた郷土料理が楽しめます。なかでも『べっこう』と呼ばれる料理は、島の魚を唐辛子醤油に漬け込み、ピリっとした辛さが癖になる産地ならではの味わい。つややかなべっ甲色になるためそう呼ばれています。先人たちによる離島暮らしの食の知恵が、今日も受け継がれています。